自分の得意をどうやって複業に活かす?11月21日、「二兎を追って二兎を得る生き方」を応援するメディア「HARES.JP」主催にて『複業』をテーマにしたオフ会イベントが開催されました。イベント第一部では、自身が携わるウェブサービスが「複業」と結びつきの強い2名がゲストスピーカーとして登壇し、複業の目的や、これからの時代にスタンダードになる働き方まで幅広いテーマで語り合いました。

モデレーター:
西村創一朗(以下、西村):株式会社HARES 代表
ゲストスピーカー:
中嶋 汰朗さん(以下、中嶋):株式会社SCOUTER 代表取締役
石山 安珠さん(以下、石山):株式会社クラウドワークス 広報・渉外担当

WoW!me(ワオミー)広報担当 石山安珠さん

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西村:

それでは登壇者の方に自己紹介していただきたいと思います。まず、株式会社クラウドワークスで広報を担当されている、石山安珠さんです。

石山:

はじめまして。クラウドワークスで広報を担当しています石山安珠と申します。本日は、クラウドワークスの新規事業であるWoW!me(ワオミー)の広報担当者としてお招きいただきました。どうぞよろしくお願いします。

西村:

ご自身と複業との接点はどんなものでしょうか?

石山:

クラウドワークスは「副業を可能に!」ということで111人の社員のうち約30%が複業をしている会社になります。

私自身は、クラウドワークスで働く傍ら、恵比寿ガーデンプレイスのブランディングの仕事をしたり、メディアの連載活動、ワークショップの運営、WoW!me(ワオミー)で出品するなどの複業をしています。

誰でも誰かの役に立てる成功体験の実現を目指す

西村:

現在広報されているWoW!me(ワオミー)はどんなサービスなんですか?

石山:

サービスのタグラインは「個人の得意を売り買いできるマーケットプレイス」で、何かスキルや経験を持った個人が得意なことをサービスに見立てて出品し、それを誰でも購入することができるというプラットフォームになっています。

出品できるカテゴリーは180個以上を用意していて、いままで仕事として認識するには心理的ハードルが高かった「旅行プランの相談」「子育ての相談」「BGMの作成」「キャリア相談」「占い」「似顔絵」なども出品することができます。

どんな人でも得意や経験やアイデアがあり、誰かの役に立つことができる。

また、誰かの役に立つことを通して収入を得るという成功体験ができるという世界観を持ったサービスとしてオープンしました。

クラウドソーシングをより良い働き方にするために

石山:

また、どうしてクラウドワークスがWoW!me(ワオミー)の立ち上げを行ったのかということなんですが、弊社は個人が企業と対等に働ける個人が主役で社会のインフラを享受できるという世界観を目指していまして。例えば、個人が仕事の実績に応じて信用を付与する認定制度や、クラウドソーシングで働く人が正社員と同じ感覚でボーナスを貰ったり、保険に入れたり、福利厚生がうけられたり、個人事業主がローンを組めるような仕組みづくりなどに取り組んでいます。

その一環として、もっと個人の働き方の選択肢を広げる必要があると考え、WoW!me(ワオミー)リリースに至りました。

西村:

石山さんありがとうございました。クラウドワークスのイメージってネット上で仕事を受発注できるというものだったたんですが、保険や福利厚生まで受けれるんですね。これ知ってた方いますか??

(会場 数人挙手)

おぉ!知っている人ちらほらいますね。クラウドワークスさんが事業を通じて本気で世の中の働き方を変えようとしているんだなということがよく伝わってきました。

では、続いて、まさに今週「TechCrunch Tokyo2016スタートアップバトル」でプレゼンされて見事PRtimes賞を受賞された株式会社SCOUTERの中嶋 汰朗さん、よろしくお願いします。

中嶋:

スタートアップバトルは優勝できなかったですけど・・・

司会者:

まぁそこは、惜しくも頑張ったで賞ということで、、、(笑)

決勝プレゼンまで勝ち進まれただけですごいことですから!

(会場笑)

株式会社SCOUTER 代表取締役 中嶋 汰朗さん

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中嶋:

こんばんは。僕たちはSCOUTERという転職支援に特化した複業のサービスを作っています。僕は大学3年のときに学生起業していま4期目なんですが年齢は24歳で、ちょうど新卒2年目と同じ年齢になります。

SCOUTERの事業内容なのですが、個人の方に転職を考えている知人を紹介して頂いて、特定の企業さんとマッチングすると紹介料が受け取れるというCtoBの人材紹介サービスです。

人材紹介は免許がないと行うことができず、紹介料がほしいからと言って、個人が気軽に行うことはできません。人材紹介は紹介した人が実際に就職しないと紹介料が発生しない「成功報酬型」の仕組みなんですが、とりあえず紹介して、とりあえず決まってくれればいいという形に陥ってしまうことも少なくありません。もちろん、中には求職者のことだけを考え抜いて、求人紹介から転職決定までサポートされているエージェントさんもありますが、実際に転職エージェントを利用している求職者の声を聞くと「とにかく求人ばっかり毎日バンバン紹介されて、本当に自分のキャリアに向き合ってくれていない」という評判は非常に多いです。

これは特定のエージェントや企業が悪いというよりも、ビジネスモデル上、仕組みとしてどうしてもそうなってしまうと思っています。僕自身も会社で人材紹介事業をやっておりましたが、こうした葛藤に耐えきれず、最終的にはSCOUTER事業に一本化しました。

では、どうやったら免許を持たない個人が人材紹介で報酬を得られるのか、というと、SCOUTERの方(紹介する方)は弊社の審査の後で、弊社の「アルバイト」という形で雇用契約を結んでいるんです。なのでご友人の転職の相談に乗った時間には、その分だけきちんと時給をお渡ししています。また実際に紹介が決まった場合には年収の5%を紹介した方と紹介を受けた方の両方にお支払いしています。

現在登録企業は600社、2000求人ほどを用意していて、人にしかわからない性格やスタンスはSCOUTERの方(紹介する方)が見極めながら、経験・スキルのマッチングの質はシステムを使って効率化しています。

まだまだ副業禁止の企業が多く、SCOUTERを利用できない方がいるのは残念で、それを変えていきたいと思っています。今年を人材紹介に市民革命を起こす年として位置づけ頑張っているのでよろしくお願いします。

西村:

「人材紹介に市民革命を」って良いキャッチフレーズですね。

それでは、自己紹介をいただいたところで、パネルディスカッションに移りたいと思います。

WoW!me(ワオミー)のワオ!な出品サービス

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西村:

では、まず1週間前にWoW!me(ワオミー)を正式リリースしたクラウドワークスの石山さんにお聞きしたいのですが、リリースしてみてユーザーさんの反応はどうですか?どんなサービスの出品があったのかとかお聞きしたいです。

石山:

そうですね。出品されているサービス内容の豊富さは運営の想像を超えていますね。一番面白かったのが「男性に対しての女性目線でラインの文面を考えます。」っていうサービスです。

西村:

それは恋愛的な切り口で?(笑)

石山:

そうです。(笑)

あとは「プロポーズのシナリオを考えます。」とか。結構ニーズがあるんじゃないかと思ってます。

中嶋:

単価はどのくらいなんですか?

石山:

ラインの文面は500円で、プロポーズのほうは1000円くらいだったと思います。

あとは「マラソンの方法教えます。」とか「帰国子女のキャリアの相談に乗ります。」とかですね。ニッチだけど誰かが必要としているようなサービスが他にもたくさん出品されています。

西村:

それがCtoCのおもしろさですよね。たとえば大手のメーカーさんとかで新規事業をやろうとすると「それってニーズあるの?」みたいな話になるんですけど、今の世の中で求められてるものってそういう大量生産されたモノ・サービスではなく、ニッチなサービスだと思います。

石山:

誰かは必要としているけど企業でやるにはマーケットが小さすぎて、きっと商品にはならないようなサービスが出てきていますね。

西村:

WoW!me(ワオミー)さんはこれから成長していくんだと思うんですが、まだまだ購入者の人は「本当に解決できるの?」とか思っているかと思うんですが、買う側が安心して購入できる仕組みってあるんですか?

石山:

どんな人と取引するかはとても重要なので、ユーザーのプロフィール情報を充実させられるような仕様になっています。また、評価制度があるので、過去の購入者の評価を見て安心して購入することができます。

西村(司会者):

ありがとうございます。どんな人でも得意なことや自身の経験をもとに人の役に立てるところがいいですよね。WoW!me(ワオミー)さんがジャンルを問わない総合型のプラットフォームに対して、SCOUTERさんは人材紹介に特化していると思うのですが、キャリアアドバイザーの経験がない人でも利用できるんですか?

SCOUTERに向いている人物像とは

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中嶋:

それがですね、おもしろいことにキャリアアドバイザーの経験がある人とない人の成約率ってほとんど変わらないんですよ。個人の方同士の繋がりの中で行われるので経験は関係ないですね。

西村:

そうなんですね。経験の有無にかかわらず挑戦できるという点で複業に合っているなと思ったんですが、どういった人が向いているんでしょうか?

中嶋:

「稼ぐ」ということを目的としない人ですかね。実際転職が決まるには時間がかかるので、今すぐお金がほしいということではなく、見知った人の役に立ちたい方とか、相談に乗るのが得意な方に向いていると思います。

西村:

そうですよね。この前、別のイベントでご一緒した複業家の方が同じようなことを言っていて、「お金を稼ぐことが前に出すぎてしまっている複業は続かないし、うまくいかない。お金っていうのは誰かの役に立ち続けた結果もらえるものであって、あくまで結果。追いかける目的ではない。」この言葉を思い出しました。

二つのサービスに共通している点として、得意を活かして誰かの役に立つことが挙げられると思うのですが、「スキルもないしなぁ」と思っている人が複業をやろうとした時のファーストアクションはどういたらいいと思いますか?

得意を見つける方法とは

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石山:

お金を稼ぐということを目的にしたときに、仕事として認識しやすいスキルを思い浮かべると思うんですが、「自分のこういう所ってありがとうと言われた経験があるな」っていうことが実は自分の強みだったりすると思います。

まずはその視点で自分の小さな価値を見つけて、WoW!me(ワオミー)のような場所でその価値を育てていき、ゆくゆくは一つのキャリアとして独立していくことができると思います。

西村:

なるほど。非常にわかりやすいですね。

「最近ありがとうって言われた経験ないかな」という視点で考えてみるということは大切ですよね。

石山:

他人と比べて相対的な強みを考えることよりも、身近なところで感謝された経験を思い返して強みを見つけるほうがずっと簡単だと思います。どれだけその強みが小さくニッチでも必要とする人はいますからね。

西村:

いい意味で相手に流されるというか、相手ベースで自分へのニーズを見つけるということですね。中嶋さんはどうですか?

中嶋:

はい。昔は知識がある人がプロで、プロではない人ではできなかったことも、今はインターネットのおかげで情報や知識は誰でもとってこれるので、資格に走らないことが大事だと思います。あとは人の繋がりを利用して、どんどんほかの人を巻き込んでコミュニティを作っていくことが大切ですね。

西村:

複業ってそもそも何のためにやるんでしたっけということですよね。楽して稼ぐということではないですよね。究極、本業でやってることが100%納得してやりたいことができていたら複業なんてやらなくていいと思います。でも、サラリーマンは基本的にやらなきゃいけないことをやるのが宿命としてある中で、「本当にやりたいことをやる場」が複業だったりすると思います。

世の中は「副業解禁」の流れへ

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「副業禁止」な会社が多いと思いますが、副業禁止は間違いなくぶっ壊れていきます。実は政府も行政も実は副業解禁を進めたいんです。ただ、どうやって進めていいか分からないので話あっているという段階なんです。

なので、はやければ2017年、遅くても2018年の節目のタイミングでグルっと制度がかわると思います。その前提で動くといいかもしれないですね。

中嶋:

憲法上も認められてますもんね(笑)

西村:

労基法でも基本的に就業時間外を縛っちゃいけない決まりになってますからね。就業規則っていう「会社内憲法」でしばっているのが現状なんですよね。でも、これからそれも変わっていくので、多くの人が複業を始めるきっかけになっていくと思います。

まだまだ、話したいこともあるのですが、お時間の都合上、本日はここまでにいたします。お二人ともありがとうございました。

石山・中嶋:

ありがとうございました。

次回予告

イベント第二部「複業家トークセッション」の模様は明日12月8日(木)に公開予定です。
こちらでは『複業家のリアル』と題して、実際に複業家として活躍されている方をゲストにお招きしてトークセッションをお届けします。

※本レポートはWoWme!運営ブログの記事内容を一部再編集して作成しております。