あの痛ましい過労自殺のニュースから一週間余りが経過しましたが、今もなお悲しみが日本中を覆い続けています。

この問題を受け、昨日は電通社に労働局が刑事事件の立件を視野に強制立ち入り調査を行っていますが、本来、生活に必要なお金を稼ぐなど、人生を豊かにするための手段であるはずの労働によって命を奪われてしまうことは絶対にあってはならないことです。

先週、なぜ過労死はなくならないのか?という記事を書きましたが、過労死をなくすためには長時間労働をなくすしかないと考えています。

そのためのアクションとしてChange.orgで署名キャンペーンを開始しました。

長時間労働を撲滅して、日本から過労死をなくしましょう!(Change.org)

趣旨に賛同頂ける方はぜひ署名とシェアをお願いします。

長時間労働は社会問題の諸悪の根源

24歳の若き女性の命が失われたことは非常に胸が痛いですが、彼女の裏には年間2000人以上もの方が過労死で命を落とされています。

過労死には至らずとも、体や心を壊してしまった方はこの何十倍もいます。

また、残業に次ぐ残業、連日の休日出勤によって、家事・育児のしわ寄せがすべてパートナーにいってしまい、キャリアを諦めざるを得なくなったり、育児ノイローゼ・育児うつに陥ってしまい、最悪の場合は幼児虐待や自殺に至ってしまうことも少なくありません。

「長時間労働によって日本経済は成長してきたんだ」

と主張される方もいるかもしれませんが、仮にそうだとしても経済成長と引き換えにかけがえのない大切なものを失い続けているのが今の日本なのです。

「長時間労働」は今の日本においては過労死、女性活躍推進の妨げ、少子化進行、世界最悪の自殺率などあらゆる社会問題の諸悪の根源だと考えています。

無限残業大国ニッポン

翻って、世界では「長時間労働」をどう捉えているのでしょうか。

例えばEUでは、労働者の健康と安全の保護のため、平均週48時間労働が法律上の上限時間であり、違反した場合の罰則規定があります。

また、1日の労働時間終了後に連続11時間以上の休息を与えなければならない「インターバル規制」が義務化されています。

一方、日本では労働基準法で定められている月間時間外労働は45時間まで、という限度がありながら、「36協定」と呼ばれる労使協定を結んでしまえば事実上、上限なく働かせることが出来てしまう国です。

月間の残業時間80時間が「過労死ライン」だとされていますが、かつて過労死が起きた某大手居酒屋チェーンはこの過労死ラインを超える月間120時間まで残業可能とする労使協定を結んでいました。

また、「インターバル規則」は推奨こそされていますが、実際に導入しているのはわずか2.2%の企業のみ。導入の検討すらほとんどされていないのが現状です。

過労死白書(厚生労働省)より引用
過労死白書(厚生労働省)より引用

日本の働き方を変えるラストチャンスかもしれない

ところが今、そんな「無限残業大国ニッポン」を変えうる千載一遇のチャンスが訪れています。

今年6月に閣議決定された一億総活躍プランでは、横断的課題として働き方改革を上げており、「最大のチャレンジは働き方改革である」と宣言しています。

それを受ける形で、この9月から総理直下で「働き方改革実現会議」が始まりました。

働き方改革実現会議、始まりました。

2017年3月までには一定の結論を出すべく、安倍首相のみならず、労使の代表や有識者が同じテーブルについて議論しています。

具体的な検討テーマについては次の通りです。

働き方改革のテーマは、同一労働同一賃金と36(サブロク)協定の在り方だけではありません。高い問題意識で取り組む必要があります。ロボットからビッグデータ、AIまで、デジタル技術の活用が進む中で、働き方も間違いなく変わってきます。本日の有識者の皆様の御意見も踏まえて、本会議では、当面、次のようなテーマを取り上げていきたいと考えます。

 1番目に、同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善。

 2番目に、賃金引き上げと労働生産性の向上。

 3番目に、時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正。

 4番目に、雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の問題。

 5番目に、テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方。

 6番目に、働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活躍しやすい環境整備。

 7番目に、高齢者の就業促進。

 8番目に、病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立。

 9番目に、外国人材の受入れの問題。

引用元:平成28年9月27日 働き方改革実現会議 | 首相官邸ホームページ

今まで、労働政策審議会において、何度も議論されながら、結局一度も労働時間の上限設定は合意されなかったのですが、今回は総理を座長とし、労使の代表が席についている会議が開催されており、3番目のテーマとして「時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正」と設定されているという、本当に千載一遇のチャンスなのです。

今こそ、長時間労働の呪縛から日本を解放して、「過労死」という不名誉な言葉を日本からなくすラストチャンスだと思っています。このチャンスを逃せば、またしばらく「失われた●●年」が続いてしまいかねません。

僕自身、三人の子どもを持つ父親だからこそ、過労死が起きてしまうような社会に、絶対に子どもたちを送り出してはならないと心から思っています。

子どもたちに誇れる社会を、未来をつくっていく責任と機会が、僕たち大人にはあると思っています。

趣旨に賛同頂ける方はぜひ署名・拡散をお願いします。

緊急フォーラム開催します

また、今回の事件を受けて「過労死をゼロに!長時間労働撲滅緊急フォーラム」の開催が決定しています。

11月25日(金)の18:30〜20:30にて都内で開催する予定ですので、詳細決まり次第またリリースいたします。

*現在確保できている会場が100名程度なのですが、なるべく多くの方にいらして頂きたく、300名以上の規模の会場を貸して頂ける方がいらっしゃいましたらぜひこちらからご連絡頂けると幸いです。

一人一人の思いとアクションが社会を動かします。

ぜひ、皆さんの力を貸してください。よろしくお願いします。