突然ですが、皆さんは「世界のCEOは5時に起きる」って知っていましたか?アップル、ナイキ、スターバックス、Twitter、これらの名だたるグローバル企業のCEOは皆、早起きを習慣としています。

今回取材するのは、朝活コミュニティ「朝渋」のプロデューサー、井上皓史さんです。井上さんは22時に寝て5時に起きることを習慣としており、早起きの講師としてHARESの勉強会に来てくれたこともあります。

そんな井上さんが主宰する「朝渋」は、渋谷のブックカフェ・BOOK LAB TOKYOを拠点とする朝活コミュニティです。著者を招いた読書会「著者と語る朝渋」や、早起き版ライザップ「朝渋NEXT」など2016年5月から精力的に活動しています。

特に「著者と語る朝渋」の過去の登壇者には、フォーブス ジャパン副編集長の谷本有香さんや、サイバーエージェント取締役の曽山哲人さんなど、数々のビジネス著名人がゲストとして参加しています。

しかしながら、井上さんも最初から早起きをできていたわけではなかったそう。朝型変える習慣づくりのコツと、渋谷発の朝活コミュニティ「朝渋」についてお伺いしました。

深夜1時に寝て、8時起床。ダメサラリーマンの鏡。

ー井上さんは、もともと朝型の生活ではなかったと聞きましたが、習慣が変わる大きなきっかけがあったんでしょうか?

今の朝型の生活スタイルを始めたのは、転職が大きなきっかけです。僕は今社会人3年目の年ですが、新卒1年目でベンチャーに転職してるんです。もともと学生時代から早起きな方でしたが、社会人になるとその習慣を続けられませんでした。

当時は8時くらいに起床して、寝ぼけ眼でピーク時の満員電車に乗る。10時くらいにメールを返事して、頭がスッキリしないまま午後の商談に向けて資料作成。

作業効率の悪い働き方をしてるので、残業ありきで仕事をします。18時ごろ商談から帰って来たら、コンビニに行って買い食いをして。22時に終業したら「軽く一杯飲まないか」と上司と誘われて飲みに行き、深夜の1時に就寝。

次の日も同じことの繰り返しです。寝不足でパフォーマンスを発揮できない典型的な「ダメサラリーマン」でした。

ー新卒入社9ヶ月で転職するのはなかなか踏み切れないと思うのですが、大きな理由はなんだったんでしょうか?

僕が尊敬している5年目の先輩を見て、ふと、「埋もれたくない」と思ったんです。先輩は才能に溢れているし、売上のノルマも高い。でも、やってる仕事は新卒1年目の僕と変わらないんです。

つまり、求人広告業は「仕組み」の中でのルーティンワークの繰り返しなんです。1日100件のテレアポ、1日4件の外回り営業をがむしゃらに実行する。正直、他の誰かがやっても一緒だと思ってしまいました。

転職先は、ITスクール「TECH::CAMP」を運営する株式会社div。仕組みに抗えない自分に悶々とする日々の中、代表の真子から営業部の立ち上げの誘いを受けたんです。新卒入社9ヶ月目で転職するのは葛藤がありましたが、「正解は自分で導き出す」という決意とともに、転職をしました。

社員ひとりが早起きすれば、会社も朝型に変わる。

ーベンチャー企業もハードワークで夜型のイメージが強いのですが、朝型へ切り替える事が出来たのはどうしてですか?

やはり最初は、夜型の生活から抜けきれませんでした。ベンチャー企業では深夜まで仕事をするのが当たり前だし、土日も関係なく毎日働きます。もともと朝方の人間なので、朝は眠いし、夜も集中できない。

このままでは前職にいた時となにも変わらない。ある日、当時の社長に「3時間早く帰らせてください。その代わり、3時間早く出社します。」と言い、朝7時に出勤する生活スタイルに変えたんです。

毎日働かねばならないベンチャー企業だからこそ、一定のパフォーマンスを発揮できた方がいい。「今日はノっているからいつもより仕事をしよう」ではなく、自分なりの習慣を持ち、規則正しい生活を送る必要があるんです。

すると、社内で「井上がなんか早起きしてるらしいぞ」「そんなに良いのか」と声があがり、出社時間も10時から9時になったんです。それまでは帰りづらい雰囲気でしたが、僕が19時に「帰ります!」とメンバーに声をかけると、「おやすみ!」と返してくれるほど、会社全体が朝型を推奨するようになりました。

朝型にするコツは「早起き」ではない

ーとはいえ、朝型を習慣化するのはなかなか難しいと思うのですが、コツなどはありますか?

これは多くの人が勘違いしていることですが、実は朝型にするのに一番大事なのは、「朝早く起きること」ではなく、「前日に、早く寝ること」なんです。誰だって毎日1時に寝てたら、5時に起きることはできません。僕はだいたい18時くらいになると次の日の業務量や時間配分をイメージして仕事をするようにしています。

ーなるほど!「早起きは前日から始まってる」というのは目から鱗でした。

「カレンダーロック」という手法もあります。Googleカレンダーに業務の予定を入れ、その通りに1日を過ごします。ここでポイントとなるのが、朝に集中して作業する時間をとり、午前中で最重要タスクを完了させること。

比較的集中力を要さないアポやミーティングは、午後にしか入れません。「午後にタスクがない」というだけで精神衛生上良いですし、前向きな気分で商談に臨めた方がお互いにとって良いですよね。

あとは、どんなに遅くても0時までには寝ること。飲み会も2次会には参加せずに切り上げるという約束事を作るんです。これを「シンデレラルール」と呼んでいます(笑)

どんなに優秀な人でも、その人がする努力の”総量”は変わらないと思うんです。時間の使い方次第で、やればその分だけできるようになる。だからこそ、より遠くを目指そうと思ったら、1時間あたりの生産性や集中力が大事になると思うんです。

早起きは「チーム戦」。コミュニティで習慣化する

ー「朝渋」は、具体的にどのような活動をしているんでしょうか?

現在、朝渋には2つのプランがあって、ひとつは「著者と語る朝渋」。週に1回程度、ビジネス本の著者をゲストに招いて、講演を行なっています。過去にはSHOWROOM代表取締役・「人生の勝算」の前田裕二さんや、サイバーエージェント取締役・「強みを活かす」の曽山哲人さんなどにも、ご登壇いただきました。

「著者と語る朝渋」始めたきっかけは、運営メンバーが皆「読書家」だったことなんです。そこで、本の出版イベントを朝活に取り入れたらどうかと思い、Forbes JAPAN副編集長の谷本有香さんをお呼びして、著書「何もしなくても人がついてくるリーダーの習慣」のイベント行ったんです。

7時半開始と朝早いのに60人も集まって、前のめりに参加してくれるんです。全員が本を読んできていて、講演終了後も質問が鳴り止まない。「聞くだけ」のイベントがほとんどのなか、イベントの熱量が高いのは朝活ならではだと気付きました。そこから、「著者と語る朝渋」をシリーズ化することに決めています。

「費用対効果が合わない」、「イベントスペースがない」といった理由から、本を出版した際の刊行イベントは少なくなってきているという話も聞きます。そんななか、朝渋は熱量の高い参加者を集めることができているので、ゆくゆくは「本を出版したら、朝渋でイベントをやる」という”空気感作り”にも貢献していきたいです。

もうひとつが、朝活版ライザップ「朝渋NEXT」です。早起きして「著者と語る朝渋」に参加しその日1日だけ充実度が高くても、次の日から夜型に戻ってしまっては”習慣”にはなりません。

朝渋NEXTでは「3週間で、人生で勝てる習慣を身につける」をコンセプトに、月額2,980円でCAMPFIREで会員の募集をしています。会員になると、イベントの参加だけでなく、限定のFacebookグループへ招待されオンラインでのコンテンツも見ることができます。

ー早起きの習慣を人に共有したいと思うようになったのは、どうしてですか?

早起きはチーム戦なんですよね。朝渋をやる意義は、皆で早起きすることで「参加者の人生を変える」ことにあるんです。

朝渋NEXT参加者で、外資系IT企業で部長をやってる女性がいます。その人は、以前は夜型だったけど、朝型に変え「仕事がとても捗る」と言ってくれています。しかも、彼女が朝型に変わったことで、会社の部全体までも朝型になったらしいんです。朝型の習慣は、ひとりの人生が変わるほどのインパクトをもたらすし、ひいては周りの人にも影響を与えます。

ー最後に、今後の展望を教えてください。

目指しているところは早起き版ライザップですから、朝渋NEXTに参加する方の習慣化という「結果」に徹底的にコミットしたいです。朝渋は本業ではないからこそできること。お金儲けを考えるよりは、社会的貢献度の高い活動にしていきたいです。

これから企業が働き方改革や生産性向上へ着手するにあたり、朝早く起き、1日の充実度を高める個人が増えることは、社会的にも意義がある。早起きの波が来るタイミングで、朝渋を実績が残せている状態にしたい。

年明けには、行政や企業とパートナーを組み、コラボもしたいと思っています。直近だと、10月に朝渋NEXT3期生を募集しますので、早起きしたい方は是非ご一緒しましょう。

取材後記

冒頭でも触れましたが、各界の成功者はすべからく、「習慣化の成功者」とも言えるでしょう。朝起き直後の3時間のゴールデンタイムに何をするか、小さな積み重ねがより個人を遠くまで運んでくれるのではないでしょうか

コミュニティマネージャーの井上さんはもちろん、朝渋の参加者が今後どのような形で活躍するのか、楽しみに待っています。

■ 「人生で勝てる習慣」をつくる朝活コミュニティ「朝渋」

代表:井上皓史(株式会社トピカ)

ウェブサイト:http://asa-shibu.tokyo/

参加はこちら:http://camp-fire.jp/projects/view/37396

※次回、3期生募集期間:10/13(金)-11/3(金)

 

■この記事のつくり手

取材・執筆:奥岡けんと

撮影:木村まな

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