複業家のためのオンラインサロン「HARES COLLEGE」

毎週月曜日の朝に開催している朝活勉強会「HARES LIVE」に今回ゲストとしてお越し頂いたのは、株式会社Blabo代表取締役の坂田直樹さんです。

 坂田直樹さんのプロフィール

坂田直樹 株式会社Blabo代表取締役CEO/マーケター

外資系消費財メーカーのマーケティング部門にてブランド戦略立案、新商品開発に従事。その後、株式会社エニグモにて新規事業を立ち上げ、2011年に株式会社Blaboを創業。生活者のアイデアを取り入れた商品開発を行う日本最大の共創プラットフォームBlabo!を運営。Blabo!では14000人を超える生活者がプランナーとして活躍しており、キリンビールや三井不動産、ハウス食品などの大手企業から経済産業省、神奈川県、鳥取県などの行政機関まで、幅広いクライアントが採用している。 鳥取県プロジェクトが全国知事会先進政策大賞を受賞。2015年度グッドデザイン賞など受賞歴多数。「クローズアップ現代」(NHK)、「ニュースJAPAN」(フジテレビ)などメディア出演も多い。著書に『問題解決ドリル―――世界一シンプルな思考トレーニング』(ダイヤモンド社)などがある。

企業の論理で動くと、生活者との間にズレが生じる

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もともと僕は消費財メーカーでマーケティングをしておりました。それが大体、10年くらい前になります。

マーケティングをファーストキャリアにしようと思って入社したのですが、ある日、マーケティングに強い消費財メーカーにいたとしても、「ついつい会社にとって都合の良い論理や制約の中で動いてしまっていて、生活者と感覚が離れてることがある」と気づいたんです。でも、気づかないうちになっていくし、周りもそうなので、組織の中では企業と生活者の”ズレ”に気づかないんです。

なぜ”ズレ”が生まれてしまうのかというと、生活者と企業の間に広告代理店や調査会社など、いろんなものが介在しすぎていて、触れ合う機会がなかなか取れないからなんです。調査をするにしても、質問項目を1か月くらいかけて作成するんですが、そんなことをやっている間に、生活者の嗜好が変わってしまっていたり、そもそも仮説が間違っていても修正するのにコストがかかりすぎてしまう。

メーカーでの経験や、Blabo!で数々のクライアントの共創マーケティングを担当して思うことですが、最終的に大事なのは、調査結果通りの予定調和ではなく、想定外のところにある”気づき”なんです。でも、それを指摘すると、組織は「一人の意見を聞いて何を言ってるんだ」とか、「またあいつがバカなことを」と排他的になってしまいがちです。

Blabo!では、誰もがプランナーになれる。

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集合知が正解になりがちな中で、普通の人たちが、何を考えているのかを、会社の中で感じられる仕組みが必要だと感じて生まれたのが”Blabo!”です。 “誰でもプランナーになれる”がBlabo!のコンセプトで、企業から出されたお題に対して、ユーザーがアイディアを提供する、というWebサービスです。

Blabo!は、ただアイディアが生まれる場所というわけではなく、どう付加価値をつけていくのかを大事にしています。結果的には、生活者の声から生まれた”Blabo!印”が、商品についている状態を目指しています。

福岡の特産品のリデザインだったり、鳥取の観光を変えるであったり、中古自動車販売のガリバーさんの新店舗を作ったり、ジャンルはバラバラですが、商品やサービスは魅力的なのに、生活者の本音やアイディアが足りていないところに、生活者に寄り添ったアイディアを掛け算して、より生活者の「欲しい!」というキモチに寄り添った商品をプロデュースしています。

重なり思考とは

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今までは企業がお題を出して、アイディアを募る、という形をとっていますが、これからはアイディア自体が集まって、そこから企業が実現に向けて支援するという展開を考えながら、アイディアが集まる場所にして行きたいと思っております。

その過程を経てたどり着いたのが、問題解決ドリルなんです。本著の言う重なり思考というのはとてもシンプルで、「自分たちのできること/したいこと」と「みんなが困っている本音」の二つの輪が重なった部分が、問題解決に繋がるアイディアになる、というものです。

もともとはマーケティングの本を書こうと思っていて、誰が顧客で、顧客の本音が何で、というマーケティングの基礎をわかりやすく書かせていただきました。マーケターに読んでもらっても既視感のある話なので、できればエンジニアやデザイナーさん、広い層に読んでもらえたらと思っています。

では、なぜそんな”当然”と言われるものをわざわざ書こうと思ったかというと、現状、いろんな分野で”当然”なことが抜けているんです。

IoT、AI、ディープラーニング、という言葉が流行っていますが、テクノロジー自体は何も解決しません。テクノロジーという言葉の先に、どういう顧客がいて、どういう課題を持っていて、それをどうやって自分たちと重ね合せるかという視点がなければ、結局は一方通行になってしまいます。

双方向性の重なりを作るためには、相手の立場に立って関係性を作って行ければ、相手に寄り添うことができる。ギブアンドテイクのギブをどのように提供できれるか考えていただけるようにシンプルに作りました、

重なりを作る秘訣は、独自性にある

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簡略すれば、基本的には一個の図で解決するんですが、”誰が重なりを作るか”によっても変わってきますよね。そこで案外大事になるのが、自分や会社の**独自性**です。それがわかっていないと、なんの要望に応えて良いのがわからないし、相手側としては何を解決してくれる人なのかがわからない。

20代のうちから頭角を現したいのであれば、バランスのとれたプロデューサーよりも、”自分に対する執着心”、つまり世阿弥でいう”我見”を強めにいった方が良いです。本を読んだり、すごい人の話を聞きに行ったりするのも大事ですが、そういったことを繰り返していると”普通の人”になってしまう。

プロデュースって、経験で培われたメタな視点が必要なので、最終的に、メタな思考を身につけて離見(他人から見た自分)の部分に行ければいいんです。有名なマーケターや編集者は、60歳になっても重宝されます。

でも、若いうちは経験が足りなかったり、組み合わせられるスキルの数が少ない分、独自性を押し出して”プロデュースしてもらう”立場になった方が面白いんじゃないかと最近は感じています。

あとは、”掛け合わせやすい人かどうか”もとても大事です。すごい人に会うと、「余白がある人だなあ」と思うんですよね。

NewsPicksで元サンリオの常務の鳩山玲人さんと対談をしたんですけど、鳩山さんには捉えどころのないすごさがある。「バガボンドの沢庵和尚みたいですね」って、つい言ったんですが、あれだけ融通無碍に振る舞えるのは経験があるからです。

何を話しても掛け合わせられるという引き出しの量の多さと、「なんでも話していいんだよ」っていう雰囲気があるから、”重なり”を作りやすいんです。

クリエイターは、独自性を研ぎ澄ませて言った先に重なりがあると思うんですけど、”本当にすごい人”は、視座や視点を変えることができて、相手が自然と重ねたいと思ってくれる人だと思っています。

誰しもがギフトを持っている

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僕は、皆さんの独自性はすでに皆さんの中にあると思っています。普通だから普通じゃなくて、普通の中で良いことがあるんです。

もともと僕は、7歳までニューヨークに住んでいて、幼少期はもっとクリエイティブで色々やってたんです。でも、日本に帰って来て、人に合わせる感覚を持ってしまって、そこに長けてしまったからマーケターになりました。

誰しもが子どもの頃はギフトを授かって生まれてきているはずなのに、幼少期の何かの体験で十字架を背負わされて、その良さを塞ぎ込んでしまったんですよね。

世間一般でいう”すごい人”になろうとしすぎると、どんどんその差を感じてしまったり、虚しくなると思うんです。20代・30代ですごい人なんて本当に一部なのに、すごく見せようってしすぎるとどこかで中途半端で普通な人になってしまいます。

「HEROES」で有名な日本人ハリウッドスター、マシオカさんが、”You are enough.”と、繰り返し言っていたんですよね。訳すると、”あなたはそのままでいいよ”ってことなんですが、日本人はこれを持つだけで良いと思うんです。日本人は、若いうちからすごいと思われようとしすぎていて、失敗を恐れてしまうし、怖がってチャンスを失ってしまう。間違ってもいいし、自分は自分でいいという感覚を持てるかどうかが大事だと思うんですよね。

そのためには、良い意味での”諦め”と、絶対的な”自信”が必要で、そういう過程を通して、独自性を起点とした”重なり”を作れるようになれれば良いんじゃないかと思います。

-おわり-

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複業を実践している方、複業にチャレンジしたい方に向けて、複業を実現する上で必要なノウハウや情報提供や、定期的な勉強会の開催を行なっています。

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撮影・文章:奥岡けんと@ketokunsan

インタビュー:西村創一朗@souta6954