「二兎を追って二兎を得る生き方」を応援するライフスタイルメディアHARES.JP。

『働き方改革』が大きな注目を浴びている中、「利益追求」と「従業員の幸福感」の二兎を追って二兎を得る働き方を実現しているロールモデル・カンパニーが生まれています。

今回ご紹介するのは、昨年9月よりソーシャルメディア事業をはじめとするインターネット関連サービスを運営する株式会社ガイアックスの最年少部長に就任された管大輔さん。管さんが弱冠26歳で上場企業の最年少部長に就任し、苦悩と挫折を乗り越えて「非連続な成長」を生み出すまでのストーリーをお届けします。

プロフィール

管大輔(すが・だいすけ)

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1989年9月5日生まれ。2013年新卒入社。
ガイアックスの中核事業であるSNSのコンサルティング、及び運用チームを率いる。
2015年から事業部長に就任。クラウドソーシングの活用、リモートワークの推進など働き方の多様化を積極的に進めた結果、社員満足度が大幅に向上し、売上も200%の成長を実現。2018年までの3年間で売上10倍、SNS運用コンサル領域におけるNo.1企業を目指している。

「大手企業のブランド」 にすがるのが怖くて、ベンチャーを選んだ。

ーー管さんは新卒でガイアックスさんに入社をされていると思うのですが、いろんな選択肢がある中でガイアックスさんに入社を決めたのはなぜですか?

「『自責』で働きたかった」というのが一番大きいです。大学時代はイキイキしていたのに、社会人になってから「うちの会社はここがイケてない」と環境のせいにして愚痴ばかりを言っている先輩を見て、正直カッコよくないなと思ってしまったのです。だから自分は制約や制限の大きい、「環境のせいにして言い訳できてしまう環境」で働くのは嫌でした。 早い段階で裁量権持って仕事がしたい!と思っていました。

大学は早稲田大学を卒業しているのですが、 実は立命館大学に1年通ってから早稲田大学に編入しています。 早稲田に編入してから驚いたのは周りからの反応です。親戚や知人からの反応も立命館入学時と比べるとすごかったですし、アルバイトに応募すると面接もせずに合格をもらったこともあります。「早稲田大学」というブランドの強さと怖さを感じました。

『僕のことを全然知らないのに評価されてしまっている』

『僕自身の魅力ではなく大学のブランド力を評価しているのだな』

そう感じずにはいられませんでした。

『本当の実力以上にブランドを見て評価・判断する』人が、思った以上に多いのかもしれない。

それはきっと、大学時代だけではなく、社会人になってからも同じ。

大手企業に入社をしたら、「会社の看板やブランド力」でチヤホヤされていることに気付かず、 まるで自分の実力で出来てしまったかのように勘違いしてしまうのでは。

そう考えて「会社にブランドを求める」のではなく、「自分自身にブランドを築く」ことによって『本当の安定』を得よう、と考えてベンチャー企業への入社を選択しました。

企業選びの際に重要視していたのは「裁量が大きいかどうか」でした。

「従業員人数の割に部署が多い会社は、部署あたりの所属人数が少なく、社員一人あたりの裁量が大きいはず」という仮説を立てて就職活動をしていたのですが、まさにガイアックスは「従業員人数の割に部署が多い会社」でした。

事業内容とかはほとんど見ていませんでした(笑)

ソーシャルメディアマーケティングどころか、SNSすら学生時代はほとんどやっていませんでしたから。FacebookやTwitterもガイアックスへの入社が決まってから使い始めた、というレベルです。

「成長市場なのに売上横ばい」への違和感から最年少部長へ

新卒で2013年に入社した後、ソーシャルメディアマーケティング事業部という現在も所属している部署に配属されました。入社当時はとにかく「成長したい」「成果を出したい」という一心で、もう、めちゃくちゃモーレツに働いていました。

自宅はお風呂に入って。寝に帰るところ。 それ以外の全ての時間を仕事に費やしていたと思います。

ただ、そういうモーレツな働き方についてこれる人はほんの一握りで、部署は完全に疲弊しきっていました。中途採用も積極的にしていたものの、メンバーは全然定着せずすぐに退職してしまい、人の入れ替わりがとにかく激しい部署でした。そのため、ナレッジが全く蓄積されて行かず提案の質が上がらないため、売上はここ数年間ずっと横ばい。

この現状に違和感を感じ『マーケットが伸びている中、もっともっと事業を伸ばせるはず!』 と経営に直訴してみたところ『じゃあ、お前がやってみたら?』と当時26歳で最年少部長に抜擢されたのが、昨年の9月の事です。

『成長市場なのに売上横ばい』の原因は『メンバーの入れ替わりが非常に激しくナレッジが蓄積されないために、サービスクオリティが低い』ことだという仮説はメンバー時代からずっと持っていました。

ソーシャルメディアマーケティングに関するコンサルティングでお客様にお金を頂く事業なので、「ナレッジの蓄積」が必要なのに、 人が入れ替わってばかりで全く蓄積されていかない。

そして、「ナレッジ」を常に最先端にアップデートし続けるために、常に学び、インプットしなくてはいけないのに、 目の前の仕事や売上目標を追いかけるので一杯いっぱいになってしまっていて、学習する習慣が全くついていなかった。 時間的にも精神的にも全く余裕がなかったんですよね。

全社における部署の評判も最悪でした。

『あの部署は遅くまで働いていて、大変そうだよね』

『あの部署では働きたくない』

と他部署の社員から言われているような、惨憺たる状態でした。

ここをどうにかしなくちゃいけない、ということは部長になる前から思っていたものの、私よりも年上のメンバーが断然多く、かつ組織に対する不信感も強かったため、「よし、これをやるぞ!」とぶち上げても受け入れられる関係性ではありませんでした。

9月末までの1カ月間はとにかく各メンバーとの関係性づくりに徹底的にコミットしました。 メンバー一人ひとりと1対1で、私自身の想いやビジョンをお伝えしつつ、 メンバー自身が実現したいことや、不満に思っていることをヒアリングして、「じゃあ、こうしましょう!」と都度改善提案をし続けていきました。

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「生き方を根本から変える」ことからすべてがはじまった。

1ヶ月間、徹底的にメンバーとの対話を繰り返していく中で辿りついたコタエは『まずは自分自身の生き方を変えないとダメだ』ということでした。

これまでは目の前の期待に応え続けるだけの人生でしたが、「自分自身がどんな生き方をしたいのか?」を人生で初めて本気で考えました。

いろんな人の話を聞いたり、いろんな本を読んだりする中で、シンプルに『幸せになりたい』『幸せな人を増やしたい』と思うようになっていきました。

そんな中で『自分の人生が素敵だ!と思えているオトナを増やしたい』 と自分の想いが言語化されて、まずは自分の部署でそれを実現したいと思うようになりました。

『幸せは、人と人との関係性の中でしか生まれない』

そう考えて、どうすれば「幸せが生まれる関係性づくり」を実現できるのか、徹底的に考えてみることにしました。

まず変えたのが「評価のあり方」です。

それまではいわゆるガチガチの「KPIマネジメント」でした。

売上目標を達成しているの?していないの?目標達成に必要なアポ件数をこなせている?なんで出来ないの?と、とにかく詰める。

この「詰めるKPIマネジメント」がメンバーの視野狭窄を産み、心のゆとりを無くし、学習意欲を奪ってしまっているのではないかと考え、KPIマネジメントを辞め「提案の質を高める」ことに専念してもらうように徹底しました。

もちろん、参考数値程度に目標設定はしますが、未達でも攻めません。逆に、達成していてもそれだけでは褒めません(笑)

「KPIマネジメント」を辞め、提案の質だけを追い求めるようにマネジメントスタイルを変えると、マネジメントのレベルが格段に上がるんです。

今までは「目標数値を達成しているかどうか」だけを見れば良かったのである意味「ラク」だったのですが、「質の高い提案ができているかどうか」を評価するためには、マネージャー自身が「質の高い提案とは何か」を定義できる必要がありますし、質の高い提案に必要な情報や知識といった「引き出し」を持っていないと、メンバーに対して示しがつきません。そうすると、結果的にマネージャークラスが誰よりも勉強するようになるんです。提案のクオリティを最大化するために学ばざるを得なくなる。そうして、自然に「学習する組織」へと変わり始めたのです。

「KPIマネジメント」からの脱却の次に着手したのが、働き方改革です。

リモートワークやフレキシブルワーク、クラウドソーシングの活用によって、労働時間を削減し、従業員満足度を向上させた上で、2016年9月には対前年同月比330%の売上を実現することができました。

≪後編ではガイアックス、管さんの『働き方改革』に迫ります≫